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雲の閑人

お茶三昧1

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先の日曜日は、お茶漬けでした。

午前中、氷見合同茶会で、濃茶2席、薄茶1席。そのあと、高岡で炉開きの茶事をしました。お茶会の梯子はいけませんと言われておりますが、どのお茶会も楽しみに待っておられる方がおいでますので、ついつい参加してしまいます。

写真は、炉開きの茶事をした高岡の名席「松聲庵(しょうせいあん)」(偏額はたしか、鵬雲斎のはず)です。9畳下座床本勝手で、点前座に向板がついており、台目畳でお点前をします。



氷見合同茶会は、氷見市の各流派が集まって、年1回、秋の文化の日前後に、円照寺の茶室、和室でおこなわれています。今回、藪内流と縁がある4畳半本勝手相伴席付きの名席「亮珠庵」の濃茶席は、裏千家、奥座敷の濃茶席は、藪内、広間の薄茶席は、裏千家が担当しました。(茶席での写真撮影は控えます)

まず、名席「亮珠庵」の濃茶席は、公で、初めてお席を持たれる先生で、意気込みを感じます。床には、前大徳寺の高僧の書「閑座聴松風」がかかり、耳付の花入れに椿「炉びらき」一花が活けられます。床飾りに僧が講話するときに使う鞭が飾られ、先々代家元夫人手作りの枕形香合が添えられました。炉縁が黒の真塗で、席主の思いが伝わってきます。お菓子には、能を題材にした巻絹を形にし、明治天皇の誕生日を意識して、菊の絵が小さく入っています。茶碗は楽で深山路。茶杓が初霜でした。

次に、奥座敷での藪内席です。床には「一日清閑一日福」が掛けられました。銘木でつくられた台目棚でのお点前です。表、裏、藪内等々のお客なので、濃茶の飲み方の作法が皆違います。いつも同じ流派の集まりの茶会ばかりなので、お茶とはなにかと思うと楽しくなります。いい時間です。藪内の炉中の灰は、霰状になっていて、また、いい景色を作っています。お菓子は、華やかな錦秋でした。

最後に薄茶席に入りました。床には地元国泰寺前管長 心田老師の好日が掛かります。薄茶席なのでたくさんの秋の花が入りました。糸巻棚の点前です。今日のこの席の灰吹(青竹)を、私が作った御縁で、今回のお茶席のお招きを受けました。

どの席もここのお寺の住職夫人とお供させていただき、主茶碗でゆっくりいただきました。

さてさて。

ここを後に、自社中の炉開きの茶事会場へ向かいます。社中の茶事ですが、いつもお世話になっている先生の友人3名様をご招待しております。会場に着くとすでに待合に湯が運ばれていました。脇を通って水屋入りです。

お客さんが腰掛待合に進まれたので、私は、つくばいを清めに出、迎付します。私の心も落ち着かせます。

席入、あいさつが済んで、私の初炭手前をはじめます。近々ある謝恩茶会の予行演習も兼ねます。

今日の床は、円相無一物の掛け物と床柱の掛け花入れの総飾りで、略式の気軽な茶会を意識しました。懐石料理は、点心の弁当にお酒と八寸がつきます。最後に花三島の白い皿に紅葉した蔦の葉を敷き、長野松本の開運堂から取り寄せた生の真味糖を乗せてお出しします。

一旦、席中をあらため、濃茶です。

点前は弟弟子に任せ、道具のひきに出ます。変わった道具もないので、自作の茶杓をお出しして、正客さんに銘をつけていただこうと思いましたが、荷が重かったようで、やんわり断られてしまいました。

そして、薄茶にうつり、煙草盆、干菓子を出します。薄氷で有名な五郎丸屋の季節限定、いちょう葉形薄氷にぎんなん形落雁、松葉を黒塗りの高台にのせます。先生も席中に入り、いっしょに薄茶をいただき、和やかに茶事が終わります。

お客さんを見送ってようやく気付きます。写真撮ってなーい。社中の記念の点前、全員集合写真もありません。水屋仕事で頭がいっぱいだったのでした。


もうすぐ、ブログ訪問総数が1万件になるのに、ブログを見ていただいている方への配慮が足りない私でした。文字だけだと読み辛いなー。いや文章力が足りないのか。反省。
by kumokuukan | 2006-11-08 18:12 | お茶
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