雲の閑人

幸せ

昨日、知り合いの工務店が建てた住宅を見学してきた。

住宅は、階段を中心に各部屋があり、あえて廊下を設けず、ぐるり一周できるコンパクトで開放的なプランでした。外観や内装では、工務店らしいかわいい装飾が見えたが、一番感動したのは、この家の主の奥さんだった。

ひょんなことから住宅購入が決まったようで、設計打合せが3回ぐらいで、ろくに図面の確認もせずに、工事が始まったそうです。家が出来上がっていくなかで、こんなところに収納スペースがあったとか、天井が斜めだったとか、気付き、また、それが楽しかったようです。いろいろな施工者がいますが、相性のいい工務店と出会えて、運がいいなーと思いました。なかなか大金(建築費)を目をつぶって預けることなんて出来ません。

そして、いま住まいして、すごく満足されており、いろいろなことを、すごく幸せな顔でいきいきと楽しく話ししていただきました。

私自身、好き嫌いせず、白紙状態でものに触れいろいろなことを吸収しようと思い、今回の見学になった訳です。仕事柄、やはり美しいものを求めて日夜研鑽しています(さぼってばかりです。)が、昨日は、建築主の幸せについて考えてしまいました。

人の幸せの基準は、みんなそれぞれ違います。その人の育った環境で、生きているだけでも幸せだったり、それなりの安定があっても、今の自分が不幸だとなげく人もいます。私の仕事は、建築主の幸せに協力する仕事です。この場所にどんな建物がいいのか、私なりにいろいろ模索し続けます。人によって幸せは違いますので、いっしょうけんめい読み取りますが、最終的な一部分でやはり自分らしさが出てしまいます。

それが設計です。あの村野藤吾も「99%を施主の要求を受け入れつつ、最後に残った1%の村野の想像力と創造力で、その残りのすべてを包み込むことができる。」と言って、そごうのデパート、プリンスホテル、美術館等、洋風から和風までたくさんの建物を残しています。

あこがれの村野藤吾のように自在な表現を求めて、幸せを追い続けて行きたいものです。

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by kumokuukan | 2005-07-22 11:51 | 建築
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