国泰寺の月釜へ久々に参席してまいりました。
今日のお席は、表千家の中平さんでした。待合の本堂から名庭「月泉庭」(京都の小川寿一氏の名作)を眺めます。
同日で、高岡大茶会が、市内の6カ所で大々的におこなわれていましたが、ここは、1席10人の心地よいお席でした。
茶室(積翠軒)で汲み出しの梅ジュースと赤紫蘇に漬けたチョロキをいただき、今日の暑さが、大木に囲まれた緑と共に爽やかな風に変わっていきます。ここまで、もう席主の心づかいに深く感動いたしました。
本席の茶室(春樹庵) に入ると、そこには、利休さんの消息文の掛け軸が、薄暗い床の間で、空気を引き締めてくれます。床柱には、二重切の竹花入れが掛かり、席主の茶へ想いを感じました。
点前座の風炉は、板風炉にすき木で百陀釜がかかり、水指は、国泰寺管長とラオスに行った時に買い求めた素焼きの鍋が見立て使いされておりました。
お菓子は、前管長の筆が包装になっている京都笹屋の大徳寺納豆が入った干菓子でした。
最近は華美なお茶会が多いのですが、この日の茶会は、茶の心を思い起こすことができる清々しい気持ちにで、席を出ました。正客の方も、嫌味のない自然体で、席主と心通う会話がまたいい席になったと思います。